『キング・コーン』アメリカ人の髪は“メイド・オブ・トウモロコシ”
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★★★☆☆
アメリカのトウモロコシ事情についてルポりますよってな内容。
プアーです。以前どうしても見たくて見たくてしょうがなかったドキュメンタリー映画『キング・コーン 世界を作る魔法の一粒』である。公開当時、財布の中身と相談して泣く泣く断念したのが、それが何とBSで公開!! ラッキー以外の何物でもない。人生にはこういうことがあるからあなどれない。
ドキュメンタリー映画はどれもたんたんとしてるものが多いのだが、時として軽く引くくらいの衝撃的な内容のものもある。正直、本作もレンタルビデオや劇場で見たら噴飯物だが、テレビで見る限り、なかなかの拾い物であるといった印象だ。
内容は、卒業を控えた大学生がひょんなことからトウモロコシに興味を持ち、栽培し、販売するといった一連の行動を追ったものだが、イヤハヤ中国と並んでやると決めたらトコトンまで行っちゃう国アメリカ。衝撃の内容でしたわ。
まず、主人公たちが育てるトウモロコシだが、品種改良や遺伝子組み換えや種々の投薬をされた結果、最早、外見以外はトウモロコシとはまったく別次元の食べ物に。というより、これはもうクリーチャー(化け物)なのだ。
まず、トウモロコシなのに加工しないと不味くて食えない。日本にいる限り(というか、他の国でもそうだが)トウモロコシは野菜という認識だが、アメリカでは油をとったり、家畜のえさにしたり、でんぷんから糖に科学変化させてコーンシロップをとったりと、まさに食べられる「工業品としての原材料」といったおもむきである。
もちろん、こうなった理由は当然あるわけで、根本にはアメリカの農業政策が深く関わっている。日本の米政策とも若干かぶるが、アメリカではまずトウモロコシの減反政策が行われ、1970年代に突如、反転、増産政策に切り替わった。
この増産政策では、トウモロコシの市場動向とはまったく関係なく、トウモロコシを生産した農家にはガッツンガッツン補助金が出される。いくら市場で過剰な生産状態になっても、補助金のお陰で農家は赤字を出さずに経営できるというとんでもない仕組み!
市場にはトウモロコシが山のようにあふれ、その対応に苦慮した結果、編み出された答えが上記のような「工業品」の数々である。そして、人間が前出のコーンで出来た糖分をとり、コーンを餌とした肉を食べ、コーンから取れた油で揚げた揚げ物を食べる。
現在、アメリカ人の髪を分析すると炭素の成分はトウモロコシで出来ているそうだから、驚きだ。まあ、品質管理と貧乏人には異常なまでに厳しい我が国ではアメリカのようにはならないが、周りまわって被害が及んでくる可能性は十分ある。
こういう映画を見て「こういう世界があるんだわー」と思うことは決して悪くはないと思うが、こんな実際は本当にいかがであろう。
キング・コーンの監督・製作
アーロン・ウルフ
キング・コーンの共同製作・出演
イアン・チーニー
カート・エリス






















