『バートン・フィンク』非常なるカタルシス


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映画の評価(5点満点)

★★★★★

プアーです。映画を見るときに何を重要視するかというのは、まあ人それぞれであるが、僕は手触りというか質感というか匂いみたいなものを重要視する。

もちろん『ミッション・インポッシブル』のように100人見たら100人がワーッと満足するような映画も重要であるが、日々の営みの中で昇華されきれない感情や想いというものは確実にあるわけで、そのようなどうしよもない感情を抱いたときに役に立つ映画というのが存在する。

バートン・フィンク

残念ながらそのような映画はあんまり万人向けではない。ある人が見て感動しても、別の人が見たら寝てしまったなどという事象もよく見られる。悲しいことだ。

なぜ、このような前置きをダラダラ書いたかというと、僕にとって『バートン・フィンク』は折に触れ見返し、その度に、救いや癒しを得てきたのだが、何度見ても万人向けではない。そう、この映画はつまり諸手を挙げて素晴らしいとは言えない作品なのだ。

話の内容は、ある有名な劇作家がホテルにこもり神経症に悩まされながら、脚本を仕上げるまでの一連の行動を追ったもので、モチーフは現実と妄想の侵食である。

この映画はダウナー系の映画なので、現実と妄想が入り混じるとなんと言うか、その、退屈なのだ。いや、よくよく注意して見ると、現実に対して妄想の侵食がつらくなるに連れて壁紙がはがれてきたりと細かい演出は沢山なされおり、たんたんとはしているが、決して退屈ではないのだ。よく見ればの話だが。

特に、さんざん痛めつけられた主人公が最終版で何かに取り付かれたように執筆するシーンは、ゴゴゴゴゴゴゴッッと何か巨大な彫像が地面から湧き上がってくるようで、非常なカタルシスがあるのだが、その最大の山場ですら、残念ながらあまり分りやすい類のエンターテイメントでは決してない。

そんな劇的に押してる僕ですら、疲れているときに見ると、北の大地に攻め込んだヒトラーやナポレオンやカール12世のように睡魔に大敗してしまうので、実はあまり偉そうなことは言えないのだが、アカデミー賞常連のコーエン兄弟の作品を一度も見ていないのなら確実に見る価値はある。一度手にとってみてはどうだろう?

最後に謎解き参考URLを貼っておくので(僕的にはちょっと微妙な謎解きだが)、興味がある人は参考にしてもらいたい。

バートン・フィンクの監督
ジョエル・コーエン
バートン・フィンクの出演
ジョン・タトゥーロ
ジョン・グッドマン
ジュディ・デイヴィス
マイケル・ラーナー
ジョン・マホーニー

『バートン・フィンク』非常なるカタルシス, 4.0 out of 5 based on 8 ratings

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