『宇宙戦争』スピルバーグ映画文法の本質


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★★☆☆☆

プアーです。先日NHK BSで前々から見たかったスティーブン・スピルバーグ監督の『宇宙戦争』がやっていた。ラッキーである。

スピルバーグの映画は安定していて何時でもそれなりに楽しめるのだが、見た後に何1つ残らないのが欠点である。『プライベート・ライアン』しかり、『シンドラーのリスト』しかり、鑑賞後の感想は「すごかったねえ」とか「かわいそうだったねえ」と、幼稚園児並みの単純なものしか出てこない。僕はアホなのだろうか?

宇宙戦争


以前、柄谷行人が、村上春樹や吉本ばななが世界中で受けている理由について「構造しかないからだ」と身も蓋もないことを言ったことがある(らしい)。この場合の構造とは、死者を連れ戻すために冥府に降りて行く旦那の話など、世界中の神話で頻繁に語られる構造を指している。

スピルバーグの映画を見た後に何も残らないのも、これと同じ。彼の映画には構造プラス、スケールのでかいハッタリとアイデアしかないからである。

誰しもが考えるハリウッド映画とは、実はスピルバーグの映画を指している。だから、彼の編み出した文法にのっとっていない作品はどんなに収益を上げようとも、名声をはくそうとも傍流扱いされる。それだけスピルバーグの構築した「ハリウッド的文法」の影響力はすさまじいわけで、すべての作品がこの印象論をひっくり返すだけのパワーを持ち得ないていないのだ。

そして、本作、宇宙戦争も良くも悪くもスピルバーグ本領発揮といった映画になっている。ある日突然、宇宙人に地球が侵略されますよって内容で、まあ、見ててスケール感があって飽きないし、こんな映画は世界中で恐らくアメリカでしか撮れない。そして、なによりスピルバーグの映画を見たという、ある種の懐かしさにも捉われる。

しかし見た後の感想はやっぱり「すごかったねぇ」という単純なもの。映画館で見るとそれなりの迫力があって、素晴らしく思えそうなのだが、やはり家庭用テレビでは迫力に限界があるのは否めない。

ある日、突然映画を見ることになって、しかも、一緒に見に行く人が微妙な距離の間柄だとすると、スピルバーグ作品は鉄板で外さない気がする。そういった意味では、スピルバーグって監督はすごいとは思いますけどね。

宇宙戦争の監督
スティーヴン・スピルバーグ
宇宙戦争の出演
トム・クルーズ
ジャスティン・チャットウィン
ダコタ・ファニング
ミランダ・オットー
ティム・ロビンス
ジーン・バリー
アン・ロビンス

『宇宙戦争』スピルバーグ映画文法の本質, 3.0 out of 5 based on 8 ratings

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