『めぐりあう時間たち』幸せとは?


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映画の評価(5点満点)

★★★☆☆

「自分は幸せなんだろうか」。誰もがそう思い悩んだときがあるのではないだろうか。自分はといえば、答えは見つからず、歳をとっていくばかり。過去を振り返ると、この生き方が幸せなのか、後悔するところもあるのだが……。

『めぐりあう時間たち』は、20世紀を代表する女流作家バージニア・ウルフの小説「ダロウェイ夫人」をモチーフにした映画。「幸せなとは何か」を悩む、異なる時代の女性3人の生き方が交錯する。過去も現在も関係なく「意識の流れ」のままに交錯する手法は小説と同様のもの。1回見たぐらいじゃ、理解できないが、たまにはこういう映画に浸るのもいいかも。

めぐりあう時間たち


1923年、ロンドン郊外リッチモンド。作家バージニア・ウルフは病気療養のために緑豊かなリッチモンドに移り住み、小説「ダロウェイ夫人」を執筆していた。「花を買ってくる」と言って家を出たまま、バージニアは川に身を投じる。

時は変わって1951年のロサンゼルス。2人目の子供を妊娠しているローラ・ブラウンは夫の誕生日の朝を迎えていた。夫は誕生日でも妻のために花を買ってくるような優しい人間だ。息子と一緒に誕生日ケーキを作り、夫を祝うつもりのローラだが、突然、訪ねてきた友人が子宮がんの可能性があると話していく。誰が見ても幸せな友人だが、彼女が本当に望んでいた幸せである子供がいない。「ダロウェイ夫人」を愛読するローラは次第に看過されていく。

現代、2001年のニューヨーク。編集者のクラリッサ・ヴォーンは、詩人の友人リチャードの授賞パーティーを企画していた。お祝いの花を買いに出かけ、詩人の家に立ち寄る。だが、リチャードはエイズ患者で、絶望のふちに立たされているのだった。クラリッサは彼の面倒をずっと見続けており、ダロウェイ夫人というあだ名で呼ばれていた。

時空を超えた3人が「ダロウェイ夫人」というキーワードでつながれており、彼女たちの1日が折り重なりながら進行していく。うまくつながれてはいるのだが、3人の悩みの深遠は明確に描かれていない(いや、つなぎ合わせることで理解できる人もいるのかもしれない)。それだけに難解さを感じさせる作品になっている。

だが、彼女たち3人が決して幸せな生き方をしていない、だろうことだけは確かだ。それだけに、見終わると何かを引きずってしまうような感覚さえ覚える。

感想を聞かれたら、「高尚な映画だ」と言っておけば間違いはなさそうだが、引きずるものはなんともさわやかではない。

めぐりあう時間たちの監督
スティーヴン・ダルドリー
めぐりあう時間たちの出演
ニコール・キッドマン
ジュリアン・ムーア
メリル・ストリープ
エド・ハリス
トニ・コレット
クレア・デインズ
ジェフ・ダニエルズ

『めぐりあう時間たち』幸せとは?, 3.8 out of 5 based on 5 ratings

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