『亡国のイージス』これは無残な失敗作


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★☆☆☆☆

小説を原作にした映画というのは数え切れないほどある。一体どれほどが原作を上回る作品になるんだろうか? 失敗作を見るほど辛いものはない。

福井晴敏の同名の小説を映画化した『亡国のイージス』は、無残というよりほかない。原作が抜群に面白いエンターテイメントになっており、しかも根幹には憂国的な深いテーマが流れていたにも関わらず、まったくそれらを無にしてしまった。原作との忠実性はさておき、本当にやる気があって映画化したのか、疑いたくなる。

亡国のイージス


海上自衛隊のイージス艦「いそがぜ」で何かが起こっていた。艦長が洋上訓練中に殺害され、事故で船員が死傷したのだ。現場を取り仕切る先任伍長の千石は訓練の中止を宮津副艦長に上申するが、宮津は訓練の続行を言い渡す。理由を問うた仙石はある秘密を知らされる。

如月一等海士が米軍が極秘開発した特殊兵器「グソー」を強奪したテロリスト、ヨンファの一味だというのだ。しかも「いそかぜ」にグソーが持ち込まれている。

そのとき、艦底で爆発音が響きわたる。如月の仕業だ。危険を感じた宮津は乗組員を全員退去させる。が、テロリストと組んでいたのは宮津のほうだった。艦を乗っ取り、弾頭にグソーを搭載したミサイルの照準を東京に合わせた宮津とヨンファは、日本政府に脅しをかける。

残念ながら、失敗作としか言いようがない。イージス艦で繰り広げられるはずの仙石の『ダイハード』的なアクションはチープで、迫力も緊張感もあったもんじゃない。艦を乗っ取ったテロリストと政府との駆け引きもぜんぜん緊迫してない。さすがに、護衛艦「うらかぜ」とのハイテク艦隊戦も見せ場になりそうなものだが、これも諦めてしまったのか、あっさり。ヨンファの「よくみろ日本人、これが戦争だ」というキメゼリフが虚しく響き渡る。

一体なぜ、映画化しようと思ったのか?

起用した俳優陣は豪華なのだが、これでは光りようがない。原作を読んだ自分でも、人物説明が希薄すぎてよく関係性を把握できないぐらいなのだから。俳優も浮かばれないだろう。いいところがなさすぎる。最もよくできていると言えるのは予告編なのだから、これはもうひどすぎる。

ここまでひどいと、ほんと怒りが込み上げてくる。

亡国のイージスの監督
阪本順治
亡国のイージスの出演
中井貴一
真田広之
佐藤浩市
寺尾聰
光石研
谷原章介

『亡国のイージス』これは無残な失敗作, 1.4 out of 5 based on 5 ratings

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