『戦場でワルツを』ドキュメンタリーアニメは新境地?


GD Star Rating
loading...
映画の評価(5点満点)

★★★☆☆

プアーです。どうしても見たかった今話題の映画『戦場でワルツを』を見てきた。感想は「面白いちゃあ、面白いんだけど、モニャモニャ~」と何とも歯切れが悪いもの。当日の現場仕事が朝4時起きということもあり、後半はウトウトとしてしまったのはここだけの秘密である。

戦場でワルツを

ほかのレビュアーが「果たしてこの映画を表現するのにアニメである必要があったのか?」と言っていたが、まさしくその通りである。

以前酷評をした『時をかける少女』の細田守監督は「アニメはただ飯を食う、走るという行為だけで場を持たせることができる」と、確かそんなことを言っていた。『エヴァンゲリオン』の庵野秀明監督は「アニメの得意分野、演劇の得意分野、実写映画得意分野はそれぞれ違う」と言う。つまり、アニメは基本的に“動きを魅せる”ことに特化された表現手段だと言ってもいい。静寂、つまり静的表現をするときには、極めて注意深い演出が必要なのである。

回りくどい言い方になってしまったが、『戦場でワルツを』のようにドキュメンタリーという手法を取った場合、必然的にモノローグや解説などの会話のみがダラダラと続いてしまう。結果として、アニメのメリットを殺し、デメリット助長させることになる。もちろん、幻想的な妄想シーンや戦闘シーン、フィクションだかノンフィクションなんだか定かでないシーンなどでは、アニメの持つ力というか、魔力を存分に生かせているのだが。

一概にドキュメンタリーがアニメ向いてないとは言えないかもしれない。しかし『戦場でワルツを』はどう割り引いて見ても、全体的な表現のつたなさを否定できない。いかんせん日本はアニメ超先進国。表現レベルは、開国当時のエドジャパンと欧米列強以上の開きがある。そんな観客を相手にするのは厳しい。

とは言え、いろんな意味で極めて変った映画である。一度見ておく価値はあるだろう。

戦場でワルツをの監督・脚本・音楽・声の出演
アリ・フォルマン
戦場でワルツをのアニメーション監督
ヨニ・グッドマン

『戦場でワルツを』ドキュメンタリーアニメは新境地?, 4.4 out of 5 based on 5 ratings

トラックバックURL(お気軽にどうぞ)

Facebook Comments

3 Comments

  1. 戦場でワルツを / VALS IM BASHIR/WALTZ WITH BASHIR…

    {/hikari_blue/}{/heratss_blue/}ランキングクリックしてね{/heratss_blue/}{/hikari_blue/} ←please click 今年のアカデミー賞外国語映画賞で受賞した「おくりびと」の対抗馬で本命と思われていた作品{/atten/} 1982年にレバノン・ベイルートの難民キャンプで起きた、 キリスト教徒軍によるパレスチナ難民の大虐殺を描いたドキュメンタリー・アニメーション。 アリ・フォルマン監督が自身の実体験に基づいて4年の歳月をかけ、悲劇の真相を伝…

  2. 戦場でワルツを…

    過去が、語り始める イスラエルの映画監督・アリ・フォルマン自身の実体験を描いたドキュメンタリーアニメ。 80年代、イスラエル軍の兵士としてのバノン内戦の最前線にいたフォルマン監督。2006年…

  3. 【映画】戦場でワルツを…

    『戦場でワルツを』(2008年・監督:アリ・フォルマン) 2008年のアカデミー外国語賞を『おくりびと』と競った、レバノン内戦の悲劇を斬新なアニメーション手法で描いた作品。 なる…

"『戦場でワルツを』ドキュメンタリーアニメは新境地?"へのコメントお待ちしてます!