『ライトスタッフ』宇宙へ


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★★★☆☆

ライトスタッフ』は、1959年にスタートしたアメリカの有人宇宙飛行計画「マーキュリー計画」の宇宙飛行士に選ばれた7人の物語。冷戦時代、宇宙開発競争でソ連に後れをとったアメリカは国威発揚に翻弄されながらも生きて英雄になることを望んだ。

ライトスタッフ

人間が宇宙に行くなんてまだ誰も考えていない時代、アメリカ人のフロンティア精神は目を見張る。しかもそれが自分のライトスタッフ(正しい資質)だと信じ切る素直さで、彼らは本当にすごいことをやり遂げてしまったものだ。

1947年、カリフォルニアのエドワーズ空軍基地。テストパイロットたちは命がけで音速の壁を破ろうと、しのぎを削っていた。チャック・イェーガーは「X-1」を操り、世界で初めて音速を突破した。その後もエドワーズ空軍基地には腕に自信のある多くのパイロットたちが集まり、スピードを競っていた。ゴードン・クーパーもその1人だ。事故の確率は実に25%、4度に1度は帰らぬ人となる冒険的な任務。家族は無茶な夫の無事だけを祈り続けている。

そんな中、ソ連がスプートニク1号の打ち上げに成功する。アメリカ政府は宇宙をソ連にとられることを恐れ、急ぎ宇宙開発に乗り出す。ソ連よりも早く人を宇宙に送り出すのだ。政府は宇宙飛行士の候補を探し、エドワーズ旧軍基地に訪れる。イェーガーはモルモットになるつもりはないと断るが、クーパーなどの若手は応募。過酷な検査をクリアし宇宙飛行士に選ばれた7人「マーキュリーセブン」は、アメリカの国民の期待と国の威信を賭け、宇宙を目指す。自ら生きて英雄になるために。

『ライトスタッフ』は3時間ほどもある超大作ながら十分に見切ってしまうほどの出来だ。命よりも名誉と求める男たちの姿は文句なしにかっこいいが、そのロマンの対比として妻たちの不安という現実も描かれており、単なるロマンだけの英雄譚に終わっていないところが秀逸。盲目に熱狂するアメリカ国民と過熱報道など当時の熱狂もよく分かって面白い。目指すものが明確になった国の姿というのはこういうものなのかと思わされるほど。

熱狂する宇宙開発競争によってエドワーズ空軍基地で行われていたテスト飛行の予算もヒューストンに吸い上げられ中止になったようだが、サム・シェパード演じるイェーガーは4度に1度は帰らぬ人となる危険な任務を最後まで遂行しきっていたところなんか男心が振るわされる。

アポロ計画を描いたドキュメンタリー映画『ザ・ムーン』にも言い知れぬ感動を覚えたものだが、宇宙を目指した男たちというのはなぜかとても魅力的にうつる。空というのはどんな男にとってもロマンなんだな。『アポロ13』も見直したくなった。

ライトスタッフの監督
フィリップ・カウフマン
ライトスタッフの出演
サム・シェパード
スコット・グレン
エド・ハリス
デニス・クエイド
ランス・ヘンリクセン
フレッド・ウォード
バーバラ・ハーシー
パメラ・リード

『ライトスタッフ』宇宙へ, 5.0 out of 5 based on 1 rating

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