『フィールド・オブ・ドリームス』夢と現実の境目


VN:F [1.9.22_1171]
あなたの映画評価は何点?
Rating: 4.4/5 (5 votes cast)
映画の評価(5点満点)

★★★☆☆

懐かしい映画が見たくなった。目当てもなくレンタル屋で借りてきたのが、腰に手を当てポーズをとったケビン・コスナ―がちょっと色あせていた『フィールド・オブ・ドリームス』。とはいえ、映画そのものが色あせているわけじゃなく、雰囲気のいいしみじみとした感じがする、ちょっと不思議なファンタジーだ。

フィールド・オブ・ドリームス

アイオワ州の田舎街で農業を営んでいた野球好きのレイ・キンセラはある日、トウモロコシ畑の中で不思議な声を耳にする。

「それを作れば、彼がやって来る」――。

この声が強く気になったキンセラは妻を説得し、トウモロコシ畑を切り開いて野球場を作ることに。周囲が頭がおかしくなったと揶揄するとおり、野球場が完成しても何も起こらない日が続いた。しかし、奇跡は突然やってくる。野球場にかつて球界を追われたメジャーリーガー“シューレス・ジャクソン”こと、ジョー・ジャクソンが現れたのだった。

とはいえ、ジョー・ジャクソンたちの姿を見られるのは、キンセラ一家だけ。その後も不思議な声を聞き続けたキンセラは、その声に従ってと奔走する。だが、自分の畑に野球場を作ってしまったキンセラの農場は破産寸前。いよいよ差し押さえが迫るが――。

こういうしみじみとした映画はいいね。正直、昔ほどこのストーリーに感動することはできなかったけど、トゲトゲしくない話と田舎ののどかな感じがとても落ち着く。うまく表現できないが、何よりもピュアなキンセラとその家族がほのぼのいい感じなのだ。こういう雰囲気を好むようになってきたということは、そろそろ自分も歳なのかもしれない。というか、都会の忙しさに少し辟易している人が見ると、心に少しだけ潤いが戻ってくる。癒し系映画といえるかも。

さて、この映画、夢と現実の境目が非常にあいまいだ。「ここは天国なのか」と、野球場に現れたジャクソンがキンセラに尋ねる。キンセラは「アイオワさ」と現実的な答えをするが、キンセラが見ている世界は実際うつつではないのだ。この境に生きるキンセラを支える奥さんがもっとも辛いはず。現実とは実際に夢を受け入れる余地がないほどせちがらかったりするからだ。でも、奥さんは最後までとてもよい理解者でいてくれる。それがとてもすがすがしい。

そういう点でも、最後のあまりに有名なキャッチボールシーン後の描写というのは興味深い。果たして、夢が勝つのか、現実が勝つのか、野球場に続く車のライトの列をどう捉えるかで変わってくる。 破産したキンセラの農場を差し押さえにきた金融屋さんなのか、夢の球団のうわさを聞きつけた観客の列なのか――正解は分からないけど、後者であってほしいと思うようになっていれば、この映画に心が洗われた証拠といえるかもしれない。


フィールド・オブ・ドリームスの監督
フィル・アルデン・ロビンソン
フィールド・オブ・ドリームスの出演
ケビン・コスナー
バート・ランカスター
ジェームズ・アール・ジョーンズ
エイミー・マディガン
レイ・リオッタ
ギャビー・ホフマン
フランク・ホエーリー
ティモシー・バスフィールド

『フィールド・オブ・ドリームス』夢と現実の境目, 4.4 out of 5 based on 5 ratings

タグ: ,

トラックバックURL(お気軽にどうぞ)