『隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS』時代を反映?ラブロマンスに


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映画の評価(5点満点)

★★★☆☆

このタイトルを付けられたら、だまされたと思っても見たいでしょ。言わずと知れた世界のクロサワの傑作活劇『隠し砦の三悪人』のリメイク版『隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS』――。

隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS


しかし、やっぱりなんか違うという違和感は想定内なので仕方がないとして、個人的な結論はクロサワのオリジナルが一番という残念なもの。しかし、これはクロサワが偉大なのだというよりも、強烈なオリジナルを上回ることがいかに難しいかということに尽きるだろう。それもあって監督は、前半はかなりリメイクを意識しつつ自身の持ち味を生かそうとしており、その緊張感がいい雰囲気を出している。しかし、後半に行くほどにリメイク的な雰囲気がなくなって、ありがちな感じに小さくまとまってしまった。そこが残念なところだ。

もちろん、ストーリーの芯だけはそのままクロサワを踏襲しているのだから十二分に面白い。ただ、『隠し砦の三悪人』が多大な影響を与えた『スターウォーズ』を意識しすぎたのか、かなり『スターウォーズ』っぽさが見られる演出だ。山名の大将が完全にダースベーダーなのにはびっくりだ。

隠し砦の三悪人

この映画の問題は、後半だろう。秋月の雪姫がオリジナルにはいなかった主人公武蔵と恋に落ちてしまうのだ。「えー、うっそ」という感じである。現在では、忠義とかしたたかさよりも恋愛が重視されているということか? そこら辺からラストをどう落とすのか気になり始めるが、それはオリジナルに毒されすぎかもしれい。もうオリジナルもなにもない展開になっているので、実際、落ちは何でもいいのだ。

見終わっての印象は、まったくリメイクではなかったということだ。オリジナルの『隠し砦の三悪人』が好きな人が見比べると苦痛かもしれないが、この映画が狙っている観客の大半の人がオリジナルを見ていないと思われるので、決して無しな映画ではない。活劇感はVFXで城や砦が大爆発しちゃうこっちの方がまさっているし、見方次第では十分に面白い。その意味では及第点を与えてもよさそうだ。

隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESSの監督
樋口真嗣
隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESSの脚色
中嶋かずき
隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESSの出演
松本潤
長澤まさみ
宮川大輔
阿部寛
椎名桔平
甲本雅裕
生瀬勝久
古田新太
上川隆也
高嶋政宏
國村隼

『隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS』時代を反映?ラブロマンスに, 2.8 out of 5 based on 5 ratings

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