『フロスト×ニクソン』演技力がすごい!


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映画の評価(5点満点)

★★★★☆

個人的にはかなり掘り出し物な映画だった。『フロスト×ニクソン』は、2007年のアカデミー賞5部門にノミネートされながら日本ではそれほど話題にならなかった。しかし、これはなかなかの映画である。

フロスト×ニクソン

ウォーターゲート事件でアメリカ合衆国大統領を辞任したリチャード・ニクソンと、その独占インタビューを行ったトーク番組司会者デイビッド・フロストとのトークショーバトルを描いたもの。失脚しながらも政治家として再選を狙う老獪ニクソンと、その世紀のビッグインタビューをものにしアメリカ進出を目指す、オーストラリアの人気2流司会者フロストの2人の野望と葛藤を描いた。

大物ニクソンの余裕の老獪ぶりを演じたフランク・ランジェラは見事に尽きるし、一発逆転を狙うプレイボーイの楽天家フロストを演じたマイケル・シーンも実にすばらしい。この2人の演技力があってこそ、この映画はハラハラ、ドキドキの一流のストーリーに仕上がっているのだ。

自分は、この映画のどこまでが真実なのか知る由もないが、1970年代テレビというメディアが大衆を支配する圧倒的な力を持っていた時代。テレビショーで人生の一発逆転を狙う2人の思惑が激突したことだけは確かなようだ。

この映画は、失脚したとはいえ、ニクソン元大統領という怪物に、視聴率以外に何も知らない片田舎のプレイボーイ司会者フロストがインタビューを申し込んでくるというところから始まる。ニクソン陣営はこの2流司会者を利用して、テレビ放映で再び信頼を取り戻し、政界復帰を目論んでいる。

そうとも知らないフロストは大枚をはたきながら、ビッグインタービューをものにし、有頂天。しかし、全米3大ネットワークに放映権を売ろうとしても、どの放送局も取り合ってくれない。それもそのはず、外国の二流司会者が相手にされるはずもないのだ。私財を投売り借金をしてまで、インタビューを敢行するが、肝心のインタビューは完全にニクソンペース。このインタビューの価値はビッグウォーターゲート事件の真実にどこまで切り込めるかで決まるが、しょせんフロストとニクソンでは役者が違い過ぎるのだ。

いぜんスポンサーもつかずに、がけっぷちで迎えた最終インタビュー。窮地に立たされたフロストに起死回生策はあるのか?

先にも述べたように、この映画は役者の演技力にすべてがかかっている。なんのケレンのないシンプルな映画でもいつのまにか内容に引き込まれているのは、ニクソンとフロストという奇妙な取り合わせのキャラクターを演じきった役者たちの勝利だろう。もちろん、役者の演技を引き出すために、余計な演出を一切排除したロン・ハワード監督も評価されるべきだろう。

この映画は何はともあれ見てもらったほうがよさそうだ。最初はつまらなそうに思えるのだが、いつのまのめり込んでしまっているから。

フロスト×ニクソンの監督・製作
ロン・ハワード
フロスト×ニクソンの脚本・原作・製作総指揮
ピーター・モーガン
フロスト×ニクソンの出演
フランク・ランジェラ
マイケル・シーン
ケビン・ベーコン
レベッカ・ホール
トビー・ジョーンズ

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