『イングロリアス・バスターズ』第2次世界大戦下で濃厚キャラが大暴れ!


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★★★★☆

クエンティン・タランティーノ監督はほんと曲者である。戦争アクション映画『イングロリアス・バスターズ』は、ブラッド・ピットとタッグを組んだわけで注目されないわけがないのだが、ユダヤ人虐殺という重たい歴史的な事実に、タランティーノ監督ならではの濃厚なスパイスが加えられた作品という感じだろうか。タランティーノ映画らしい、濃ゆいキャラクターたちが第2次世界大戦下のヨーロッパで大暴れするわけで、タラちゃんファン必見である。

イングロリアス・バスターズ


タイトルにも使われている「イングロリアス・バスターズ」というのは、ブラッド・ピット扮するアルド・レイン中尉が率いるアメリカの秘密部隊。ドイツに蹂躙(じゅうりん)されたフランスで、神出鬼没のナチス狩りを行い、血祭りに上げたナチスの頭の皮をはぎ取る残忍さで、ヒトラーにさえ恐れられていた。一方、ナチスの親衛隊SSの「ユダヤ・ハンター」ハンス・ランダ大佐に家族を殺され、自分だけが助かった少女ショシャナなパリに逃れ、映画館を経営しながらひっそりと暮らしていた。

そんな中、ナチスの発意高揚の映画のプレミア上映がショシャナの映画館で開催されることになった。ヒトラーを始めナチスの幹部が一堂に会するのだ。ナチスに家族を虐殺されたショシャナに絶好の復讐の機会が訪れる。さらに、ナチスのプレミア上映の計画をレイン中尉もこの映画館に乗り込み、ひと暴れすることを目論む。

この映画の面白さは、言うまでもなくキャラクターの濃さにある。レイン中尉やショシャナはもとより、もっとも濃ゆくてもっとも残忍なのが、「ユダヤ・ハンター」こと、ハンス・ランダ大佐。彼が憎たらしいぐらいのヒール具合で、ヒトラーだとか、ゲッペルスといった幹部など、足元にも及ばないぐらいの憎たらしさと狡猾さなのだ。ちなみに、完全にこの映画の主人公、レイン中尉を扮するブラッド・ピットも、彼の前ではその演技がかすんでしまうほどの怪演っぷり。この登場人物なくしてこの映画の魅力は半減するほど、キャラ的にもストーリー的にも重要な人物なのだが、演じたクリストフ・ヴァルツは見事としかいいようもない。

もちろん、このような濃いキャラクターたちを中心にストーリーがあっち行ったり、こっち行ったりと並走するのはタランティーノ監督の代表作『パルプフィクション』などと同じで、最後にはそれが一本の糸に結ばれてくるのも似ているかもしれない。とはいえ、歴史的なものが舞台に使われているせいか、リアルな感じがあり『パルプフィクション』のような、荒唐無稽な痛快さと愉快さがなく、どっしりとした印象の映画になっている。

楽しみやすさはという点では、断然『パルプフィクション』に軍配があがるが、オマージュ含めタランティーノ作品という臭いがプンプンする面白さがある。そういうのが好きな人は見といて損はないんじゃないだろうか。

イングロリアス・バスターズの監督・脚本
クエンティン・タランティーノ
イングロリアス・バスターズの出演
ブラッド・ピット
メラニー・ロラン
クリストフ・ヴァルツ
ダニエル・ブリュール
イーライ・ロス
ダイアン・クルーガー
ジュリー・ドレフュス

『イングロリアス・バスターズ』第2次世界大戦下で濃厚キャラが大暴れ!, 4.0 out of 5 based on 5 ratings

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