『ミラーズ・クロッシング』荒削りなコーエン兄弟


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映画の評価(5点満点)

★★☆☆☆

プアーです。年に一度はコーエン兄弟の作品を見ているような気がする。例外だったのは昨年ぐらい。それほど、コーエン兄弟の映画は特定の人を引き付ける独特のフェロモンがある。映像にこだわる映画監督の筆頭格に挙げられるのは、スタンレー・キューブリック監督だが、その衣鉢を継ぐ者といえばいったい誰であろう?

ミラーズ・クロッシング


もちろん、さまざまな候補者が挙がるだろうが、僕は「コーエン兄弟」を押したい。代表作の『ファーゴ』でも『ノーカントリー』でも『バートン・フィンク』でも何でもいいので、映画好きにはぜひ一度は見てほしいものだ。彼らが紡ぐ、ジーッと音がしそうなほどの静止画の誘引力は、個性的であり、力強い。

ただ、本作『ミラーズ・クロッシング』は、まだまだ荒削りだ。映像のこだわりに対する萌芽は見られるが、まだ研がれていない原石のような作品である。セリフはよく考えられているものの上滑りしているし、構成も極めて巧みだが、何だかやりすぎでいまひとつスッキリしない。構成にこだわる監督がおちいりがちな不自然さを感じるのだ。物語を進行させるために、登場人物に無理な行動やセリフを吐かせている。そんなところがある。

つまり、後の作品では、シェイプされ、洗練されている部分が「生」の部分が残ってしまっている。映画を撮るうえで知性がマイナスに働いてしまう、残念な反面教師になってしまった。

ただ、そこはコーエン兄弟。アラが多いとはいっても、かなり高いレベルの作品にまとまってるのも事実であり、「TIME」誌では映画ベスト100選に選ばれている。まあ、これも個人的な好みを言わせてもらえば、後に『ファーゴ』や、『バートン・フィンク』『ノーカントリー』をつるべ打ちに送り出すことを考えると、この評価にも正直首をかしげざるを得ない。

ここまで、『ミラーズ・クロッシング』を散々こき下ろしてきたわけが、これはコーエン兄弟に関する僕の比較論で、突き詰めれば完全に自分の好みの問題にすぎないかもしれない。正直なところ、『ミラーズ・クロッシング』よりひどくて、不誠実な映画なんかいくらでもあるんだから。

●あらすじ

物語の舞台は禁酒法時代のアメリカ東部のとある街。アイルランド系マフィアのボスであるレオと、その右腕のトム・レーガンは主従関係を越えた友情で結ばれていた。
ある日、レオはイタリア系マフィアのボスであるジョニー・キャスパーから、八百長を邪魔するチンピラのバーニーを消してほしいと持ちかけられる。だがレオはバーニーの姉である高級娼婦ヴァーナを愛するあまりトムの忠告にも耳を貸さず、キャスパーの頼みをはねつける。
一方、バクチで負けが込んだトムはその日、ヴァーナと一夜を共にする。翌朝、ヴァーナを尾行していたレオの用心棒ラグが死体となって発見される。この事件によって抗争は激化し、レオが報復としてキャスパーのアジトに襲撃をかければ、次はレオ自身がキャスパー一味からの奇襲を受けるという有様であった。
厳戒態勢の中、トムはヴァーナと関係を持ったことをレオに告白したため、激怒したレオによって追放されてしまう。キャスパーの側についたトムは、バーニーを捕らえて〈ミラーの十字路〉で処刑するよう命じられる。
by wikipdia

ミラーズ・クロッシングの監督
ジョエル・コーエン
ミラーズ・クロッシングの製作
イーサン・コーエン
ミラーズ・クロッシングの脚本
ジョエル・コーエン
イーサン・コーエン
ミラーズ・クロッシングの出演
ガブリエル・バーン
マーシャ・ゲイ・ハーデン
ジョン・タトゥーロ
ジョン・ポリト
J・E・フリーマン
アルバート・フィニー

『ミラーズ・クロッシング』荒削りなコーエン兄弟, 4.2 out of 5 based on 9 ratings

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