『ライフ・オブ・デビッド・ゲイル』難解だが、アラン・パーカーは素晴らしい


VN:F [1.9.22_1171]
あなたの映画評価は何点?
Rating: 2.8/5 (4 votes cast)
映画の評価(5点満点)

★★★☆☆

プアーです。以前、旅行で知り合った知人に「一番好きな映画は何ですか?」と尋ねたことがある。彼は「アラン・パーカーの『バーディー』だね」と即答した。

アメリカには「職人」と呼べる監督が何人も存在する。ロバート・アルトマンしかり、クリント・イーストウッドしかり。そして、本作『ライフ・オブ・デビッド・ゲイル』を撮ったアラン・パーカーもそうだ。アメリカ映画業界の素晴らしさは、CGに何百億円を投じるド派手な映画を撮る一方、こういう渋めの映画もしっかりと撮る、このようなショービジネスの懐の深さにあるのはご存じだと思う。

ライフ・オブ・デビッド・ゲイル


実は、この作品、アラン・パーカー監督が脚本に一目ぼれたことがきっかけで映画化された。さすが職人監督が入れ込む脚本だけに、伏線も重層的で、落ちを含めた物語の回収の仕方も素晴らしい。演出も「さすが」と思わせる、凝りに凝った内容である。

ただ、この映画はサスペンスの形態をとっているが、明らかにインテリ向けといった作風であり、日雇い労働者の僕の頭では、なぜ歌劇(プッチーニの「トゥーランドット」)がなぜ挿入されているのか、その理由すら分からない。このような難解さは映画全編を通して感じるところだ。おそらく主人公は、「受難→殉教→復活」というキリストの人生にななぞらえられているのだが、キリスト教圏の人に「それは誤解だね」と一笑に付されると、もうぐうの音も出ない。キリスト教的な歴史観がないと、キチンと理解するのは難しいように思う。

僕の理解力の甘さのせいだろうか、この作品では非常に凝った演出が行われてるのだが、それがどことなくうまくいっていないように感じる。物語や設定を成立させるために、登場人物がただ動いてる、という動機付けの甘さを感じるのだ。最後の最後まで重要人物デビット・ゲイルの行動原理が理解できなかった。

このように、映画の内容も、演出も、重い内容なので、もう1度見たいとは思わないが、アラン・パーカーの素晴らしさは堪能できる。時間と体力に余裕があれば、一度ご覧になられてもよいと思う。英語がよく分からない僕にはこのタイトルすら意味不明だったが。こういう難しいことを抜きにしても、ローラ・リニーは40歳とは思えない素晴らしすぎるヌードも見られるし、一見の価値はある。

ライフ・オブ・デビッド・ゲイルの監督
アラン・パーカー
ライフ・オブ・デビッド・ゲイルの製作総指揮
モーリッツ・ボーマン
ガイ・イースト
ナイジェル・シンクレア
ライフ・オブ・デビッド・ゲイルの製作
ニコラス・ケイジ
アラン・パーカー
ライフ・オブ・デビッド・ゲイルの脚本
チャールズ・ランドルフ
ライフ・オブ・デビッド・ゲイルの出演
ケヴィン・スペイシー
ケイト・ウィンスレット
ローラ・リニー
ガブリエル・マン
マット・クレイヴン
ローナ・ミトラ
レオン・リッピー
ジム・ビーヴァー

『ライフ・オブ・デビッド・ゲイル』難解だが、アラン・パーカーは素晴らしい, 2.8 out of 5 based on 4 ratings

タグ: ,

トラックバックURL(お気軽にどうぞ)