『涼宮ハルヒの消失』ライト・ポップな硬派SF


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映画の評価(5点満点)

★★★★☆

プアーです。暑い夏には冬のものをということで、ちょっと時期はずれな涼宮ハルヒを見てみました。さて、本作はライトノベルで大ヒットの「涼宮ハルヒの憂鬱」のアニメ劇場版。実はラノベは未読だが、アニメは一見して以来かなり虜になっている。それくらいの衝撃度は確実にあった。

涼宮ハルヒの消失

ピクサーなど世界中で優れたアニメを作る企業は多いが、ビジュアルクオリティや興行、完成度ではなく、前進的であるという視点で見た場合、日本のアニメは間違いなくブッチギリで世界をリードしていると言って間違いない。そう断じさせてしまうほど、涼宮ハルヒの憂鬱は優れた作品である。どこら辺が前衛かというと、ちょっとネタバレになり魅力が半減してしまうので明かせないが、「週間アニメでこんなことやるの~、こらさすがに見てる人怒るわ」と衝撃を受けた記憶がある。

さて、かなり期待値が高いだけに相当ハードルを高くして見た劇場版だが、期待通りの出来栄えで、相当感心した次第。マニアに向けて作るのは、マニアを裏切らない完成度を保ちつつ、そのうえでプラスαを加えなければならない。相当な難易度が求められる。劇場版を見て気づいたのだが、このハルヒというアニメ。ライトでポップな装いをしているが、ガチガチで相当硬派なSFである。アメリカやイギリスなどの本場に輸出しても十分批評に耐えられるだけの内容を誇っている。日本のライトカルチャーがここまで昇華されたのは、素直に評価していいと思う。

ここまではべたホメだが、気になる点がないわけではない。最大の問題点はやはり「テレビでやっちゃまずかったの?」という問題だ。なるほど大規模バジェットが投下されているだけに、作画に相当力が入っているし、音響や音楽も素晴らしいのだが、深夜放送で流した後でDVD発売すれば十分だったんじゃない? と思わざるを得ない。最近の流行である日常生活を切り取っただけ、あるいはちょこっとエッセンスを加えただけの作品を映画館で見て楽しめる人間ならいいが、映画がチョットした「イベント」である普通の人から見れば、ちょっと物足りないと感じるのも事実である。

もちろん、見る価値は十分にあって素晴らしい作品ではある。ただ、平野綾のウザさに耐え(役柄だからしょうがないのだが)、独特の絵柄になじみ、アニメ版第1期・第2期を押さえておかないと、残念ながら魅力が半減してしまう。この高めのハードルをクリアしないといけないが、一見する価値はある。

涼宮ハルヒの消失の総監督
石原立也
涼宮ハルヒの消失の監督
武本康弘
涼宮ハルヒの消失の声の出演
平野綾
杉田智和
茅原実里
後藤邑子
小野大輔
桑谷夏子
松岡由貴
白石稔
松元恵
あおきさやか

『涼宮ハルヒの消失』ライト・ポップな硬派SF, 4.0 out of 5 based on 4 ratings

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