『ブラック・スワン』作品を盛り立てる役者の危うい均衡


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★★★★★

ウィー、プアーです。「ウェルメイド」という言葉がある。これはよくできたとか、作りこまれたという意味なのだが、まさに『ブラック・スワン』は、この言葉を体現したような映画である。

ブラック・スワン

話の筋は驚くほど単純である。若干後半にどんでん返しがあるくらいで、ほぼ一方通行。行ったり来たり的な複雑さは皆無である。以前、別の作品でも若干触れたが、話の構成にリソースを割かないということは、別の部分に力を存分に注げることを意味する。『ブラック・スワン』も、話を犠牲にした分、ほかの部分の充実度がすごい!!

恐らく、万人が指摘してることなので、今さら言うのも恥ずかしいが、ナタリー・ポートマンの演技が素晴らしい。名作『レオン』に引き続き、この『ブラック・スワン』は彼女の代表作になるのは間違いない。

また、ナタリー・ポートマン以外もみな、軒並み素晴らしい演技を披露している。特に注目してほしいのは、やはりライバル役のミラ・クニスと、落ちぶれたスワンのウィノナ・ライダーである。ミラ・クニスはナタリーを食うほどの演技力はないが、かといってオーラが全然ないわけではない。ここらのさじ加減が絶妙であり、ナタリーの清純さとミラの奔放さがうまく対象になっている。ライバルと主人公の釣り合いがうまく取れずに失敗してる作品は数多くあるが、本作ではこの危うい均衡が映画を盛り立てている。また、将来のナタリーを暗示する存在であるウィノナは、気狂いスレスレの演技を上手くこなしていると思う。

ベテランはベテランの熟練の演技を、新人は新人らしいフレッシュな演技を、間に位置するナタリーは完璧な演技を演じる。みながみな、自分の役回りを理解することによって、単純な物語をそれぞれのキャリアの代表作品にまで押し上げることに成功している。カメラワーク、音楽それぞれも素晴らしいが、役者の演技が群を抜いて素晴らしいのだ。

役者の演技合戦を見るだけでも楽しいので、一度手にとってみることをオススメする。

ブラック・スワンの監督
ダーレン・アロノフスキー
ブラック・スワンの原案
アンドレス・ハインツ
ブラック・スワンの出演
ナタリー・ポートマン
ヴァンサン・カッセル
ミラ・クニス
バーバラ・ハーシー
ウィノナ・ライダー

『ブラック・スワン』作品を盛り立てる役者の危うい均衡, 3.0 out of 5 based on 2 ratings

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