『ドラゴン・タトゥーの女』本家をしのいだルーニー・マーラ


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映画の評価(5点満点)

★★★★☆

プアーです。映画『ドラゴン・タトゥーの女』を見た。実は僕、DVDでスウェーデン版の本家『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』も見ている。つまり、見る前からハリウッド版の面白さもおおよそ想像できるというものだ。本家の出来もなかなかよかったので、ハリウッド版の評価はどうしても辛くならざるを得ないが、せっかくなので本家との比較も交えて感想を述べたい。

ドラゴン・タトゥーの女

『ドラゴン・タトゥーの女』は、話の筋がすごく複雑だ。なぜ複雑に感じるかというと、本家もハリウッド版も関係人物の描写が少ない。決して、踏み込みや描写自体が甘いのではなく、単純に情報量が少なすぎるのだ。この記述の甘さが、犯人探しや謎解きといったミステリーの面白さを相当にそいでしまっている。これは残念。両作品ともに上映時間はとても長いので、もう少しうまく処理する方法はあったと思う。

話の展開や後半の盛り上げ方は、やはりデビッド・フィンチャー監督によるハリウッド版のほうが1枚上手だ。少なくとも、フィンチャーが本家から「変更」した部分は、構成がスッキリし、内容も損なわないうまい処理の仕方だと思う。後出しジャンケンである分、ハリウッド版が優れているとはいい難いが、両作品ともそれなりに健闘してると思う。少なくとも見ていて飽きはしない。

ドラゴン・タトゥーの女

そして、比較するうえで重要なのは、役者の起用だ。本家では、パンクファッションが女性の中のおおしさを強調し、スタイリッシュな印象を与えるヒロインのリズベットが、ハリウッド版では少女が背伸びして大人に見せるために、パンクファッションに身を包んでいる、そんな印象を受ける。

少なくともナタリー・ポートマンを押しのけて、ルーニー・マーラを起用した意味は十分にあった。特に、性的なシーンは特筆に値する。レイプされたり男性の上に乗っかったりと、ルーニー・マーラは色々大変だったと思うが、苦労は十二分に報われている。少なくてもHなシーンでこんなにドキドキしたのは、映画『イントゥ・ザ・ワイルド』のクリステン・スチュワート以来。それほど、衝撃がすごかった。物語が進行していくうちに、ルーニーがどんどんと心を開き、女性の顔になっていくのも面白い。終始クールな本家に対し、女性化するハリウッド版。完全に好みの問題ではあるが、個人的にはハリウッド版をイチ押ししたい。

本家とハリウッド版双方ともによい出来だ。特に、ハリウッド版はルーニーの演技が失敗すると、間違いなく本家に負けてしまう。そんなプレッシャーの中、よく頑張って本家との「差異化」を成功させたと思う。

本作『ドラゴン・タトゥーの女』は、デートで見に行くには少々どぎついが、気の合う友人と見に行く分には十分に楽しめる。本家もハリウッド版も上映時間が長いが、それでも楽しめる作品には仕上がっている。次回作も楽しみである。

ドラゴン・タトゥーの女の監督
デビッド・フィンチャー
ドラゴン・タトゥーの女の原作
スティーグ・ラーソン
ドラゴン・タトゥーの女の出演
ダニエル・クレイグ
ルーニー・マーラ
クリストファー・プラマー
スティーヴン・バーコフ

『ドラゴン・タトゥーの女』本家をしのいだルーニー・マーラ, 4.0 out of 5 based on 6 ratings

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