『ガリバー旅行記』チープすぎるガリバーの心とストーリー展開


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映画の評価(5点満点)

★★☆☆☆

ジャック・ブラック主演で描かれた映画『ガリバー旅行記』。もちろん原作は、言わずと知れた18世紀のアイルランドの風刺作家ジョナサン・スイフトである。社会情勢のまったく異なった今どきに、なぜこの風刺小説をという感じがしないでもないが、ファミリーで楽しめる平和な映画には仕上がっていると思う。

ガリバー旅行記

原作となった同名の小説『ガリバー旅行記』はあまりにも有名すぎるので、改めてストーリーを話す必要はないと思うが、原作とはちょっと違う。ニューヨークの新聞社のメール室で働くうだつの上がらないガリバーが、でっち上げの旅行記でトラベルライターになり、小人の国リリパットを訪問してしまうという建て付け。

ミソとなるのは、現実世界ではうだつが上がらないガリバーが、小人の国ではその図体の大きさを生かして英雄になってしまうところ。これに気をよくしたガリバーは、小人の国で簡単につけ上がってしまう。もちろん、ジャック・ブラックを主演に選んだことによって、このつけ上がりっぷりのよさが際立ち、面白いのだが、結果的には、ウソで塗り固められたガリバーの本質は見破られ、“忌嫌われし島”へ島流しにされるハメに。だが、それでも身体の小さいリリパットの人たちの清らかで大きな心に触れたガリバーは、心機一転、大きな心を手に入れる。

現代映画なので、さすがにVFXもよく、リリパットの国もとても精巧に描かれている。しかし、いかんせん深みのない作品である。ジャック・ブラック主演らしいとてもコミカルなノリのよい作品なのだが、教科書通りのストーリー展開にはどうも中身がない。多くの風刺が盛り込まれたスイフトの『ガリバー旅行記』が原作であることを考えると、単なるおとぎ話をネタにしただけの作品に格下げされてしまった感じがする。原作に描かれた小人の国には、当時の社会情勢をうまく風刺した点に面白さがあるはずなのだが、そういった雰囲気がまったく盛り込まれている感じのないチープな作品になってしまった。

自分は、映画は楽しければそれで十分という考えではあるのが、この内容はさすがにちょっと浅はかすぎるのではないだろうか?

ガリバー旅行記の監督
ロブ・レターマン
ガリバー旅行記の原作
ジョナサン・スイフト
ガリバー旅行記の出演
ジャック・ブラック
ジェイソン・シーゲル
エミリー・ブラント

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