『推理作家ポー 最期の5日間』見る人を選ぶのか、駄作か


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映画の評価(5点満点)

★★☆☆☆

米国の詩人で推理作家でもあるエドガー・アラン・ポーの死は、いまでも謎に包まれているという。そんなポーの死を、オーストラリア出身のジェームズ・マクティーグ監督がゴシックミステリーにまとめ上げたのが、この『推理作家ポー 最期の5日間』だ。エドガー・アラン・ポーといえば、日本の推理作家、江戸川乱歩が敬愛していたことぐらいしか前知識がなかったが、これを機会に作品に触れてみたいと思う。

推理作家ポー 最期の5日間

とはいえ、この映画はどうだったかというと、映像に迫力はあったのだが、正直なところ腑に落ちない点が多い。さらに、グロテスクな描写もあるので、それなりに見る人を選ぶかもしれない。

物語は、主人公エドガー・アラン・ポーがボルティモアに戻ってきたところから始まる。ポーが戻ってきたと同時に、ボルチモアで奇妙な殺人事件が発生するのだ。この事件がポーの小説「モルグ街の殺人」と酷似していることに気付いた刑事は、ポーを容疑者とするが、事件は、ポーの恋人エミリー・ハミルトン誘拐へとつながっていく。そして、ポーと刑事は、エミリーを助けるため、タッグを組んで小説を模倣して殺人を続ける犯人の挑戦に乗るーー。

この映画の面白さは、やはりエドガー・アラン・ポーの作品をよく知っているか、知っていないか、によって大きく左右されるのだと思う。後者である自分にとっては、劇中の事件の謎解きがこの映画の醍醐味になるはずなのだが、これがどうだろう。あまりに予定調和すぎないだろうか。事件がすべてポーの作品を模しているとはいえ、犯人のヒントをすべて簡単に解き明かしてしまうというのはあんまりだ。

全体的にグロテスクで猟奇的な雰囲気は、観客をのめり込ませるものがあるが、展開するストーリーはなんだかチープ。ネタばれになってしまうので詳しくは書かないでおくが、意外なところにいる犯人を見つけ出してからポーの死につながる肝心のラストが、お粗末というか、無理矢理な感じでもったいない。構成にもうひとひねりほしかった。

そして気になるのは、作品終了後。ゴシック調の時代劇作品だったはずなのだが、エンディングクレジットはなぜか直線的でスタイリッシュな現代調に切り替わる。それはそれでかっこいいが、作品全体としてチグハグすぎではないだろうか。映画館から出てきて何とも感想を述べにくい作品なのだ。とはいえ、エドガー・アラン・ポーの「モルグ街の殺人」といえば、史上初の推理小説とされ、そのタイトルはあまりにも有名。本作をきっかけに一度読んでみたいと思う。

推理作家ポー 最期の5日間の監督
ジェイムズ・マクティーグ
推理作家ポー 最期の5日間の脚本
ベン・リビングストン
ハンナ・シェイクスピア
推理作家ポー 最期の5日間の出演
ジョン・キューザック
ルーク・エヴァンズ
アリス・イヴ
ブレンダン・グリーソン

『推理作家ポー 最期の5日間』見る人を選ぶのか、駄作か, 3.0 out of 5 based on 3 ratings

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