『髑髏城の七人』劇団☆新感線のあふれる熱気を映像化


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★★★☆☆

プアーです。ご無沙汰!

映画『髑髏城の七人』は、劇団☆新感線の同名の舞台演劇を映像用再編集したものである。

髑髏城の七人

僕はこのような事前知識なしで試写会で視聴したのだが、個人的には、この点はあらかじめ理解したうえで映画館に向かったほうがいいように思う。

舞台を収録編集し、そのまま映画にした本作であるが、本来、演劇、漫画、アニメ、映画は、それぞれ得意分野の異なる芸術である。別の表現形態を原作とした作品がよく失敗するのは、この特性の見誤りによるものが多い。

特に演劇は、目前にいる役者のリアルな発話力により、クサイセリフや白々しいセリフがあっても力押しでどうにかなってしまうものだが、これをフィルムに透過させると、演劇の持っている特性がかえって弱点となることも多い。たまにテレビでやっている演劇を見てシラケてしまうのは、こうした映像化による弱点が顕著に出ているからだろう。言うまでもなく、「演劇はナマモノ」「映像は記録」なのだ。

では、本作『髑髏城の七人』はどうだろう? やはり演劇の持っている「ナマの力」「その場の空気力」は映像化により減衰しているものの、あふれ出る熱量は健在で、見るものを圧倒するパワーがある。もし、この作品の狙いが、映像化を入り口にして、劇団☆新感線の舞台に足を運んでもらおうという試みであるのなら、一定の成果を果たせそうな気がする。

髑髏城の七人

『髑髏城の七人』のストーリー構成はよくできているが、そのフォーマットは田舎芝居に過ぎないため、出演者にとっては演技力で一点突破する役者冥利に尽きる構成となっている。

そんな作品の根幹を支える俳優陣の中でもピカイチの実力を見せているのは、森山未來だろう。彼は元々、ダンス畑の出身のためか、殺陣と見得のキレは抜群。ほかの出演作品でもそうなのだが、ホント独特の色気を持っている。暗い演技からテンションの高い振り切れた演技まで、どれもハイレベルでまとめてくる。森山未來の演技力の確かさを確認できるだけでも収穫があると言うものだ。

このほかにも、メーターを振り切った演技を披露する右近健一、意外と演技派の小池栄子など、舞台を映画で流すという主旨には賛同しかねるところはあるものの、好演する役者たちがそれを黙らせるほどの実力を見せている。

スクリーンで演劇が見たいという人がどれだけがいるのかわからないが、この『髑髏城の七人』からは劇団☆新感線の熱気あふれる舞台の雰囲気が十分に伝わってきた。舞台劇をそのまま映像化した点を承知のうえでなら、悪くないチョイスである。2013年1月12日公開。

髑髏城の七人の作
中島かずき
髑髏城の七人の演出
いのうえひでのり
髑髏城の七人の出演
小栗旬
森山未來
早乙女太一
小池栄子
勝地涼
仲里依紗

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